Turn it around
仲居として働き始めて5ヵ月、
高単価の客室を担当するようになってから3か月が経った。
高単価の客室は日本人よりインバウンドのお客様が多い日もしばしば。
なので有難いことに英語で接客する頻度が高い。
先週は2連泊のお客様を担当したのだが、そこで印象的だった経験をまとめようと思う。
(アメリカ在住の台湾人の夫婦と3歳の娘アグネスちゃん)
まず食事の準備をするために部屋に伺い挨拶早々、お客様が苦い顔で一言。
「部屋の風呂にワイングラスがあったんだけど・・・」
なんと前の日のお客様のグラスがそのまま部屋にあったらしい(しかも飲みかけで中には虫が死んでいた)。
これは完全なる掃除スタッフのミス!!!がーん。
お客様は怒ってはいないものの、私自身がとても動揺してしまった。
というのも、英語で接客することはあってもクレーム処理をしたことがなかった。
ひたすら謝ることしかできず、準備を始め料理を出すことに。
内心、不安なスタートだった。
最初に前菜、食前酒、そしてお椀を出し順調に進めていった。
がしかし、刺身を出した際にこれまた苦い顔で「お椀の中にラップの一部が入っていたよ」と。
ええええええーーーーー!?!??
何故、このタイミング?
今まで料理提供してきて異物混入にも当たったことがなく、そんなことも聞いたことがなかったのに・・・
また、ひたすら謝るしかなく、板前さんに急いで伝えに行った。
もう冷や汗が止まらなかった。心の声は不安が止まらない。
(やばい。連泊の初日がこんなではそろそろ怒りが爆発するかもしれない)
その後は至福の皿、煮物、肉料理、食膳と出していったがお客様と特に会話が弾むわけではなく。。
接客係としては、まず第一に美味しい料理を運び、説明するということしかできなかった。というか世間話とかできる余裕がなかった。
最後にデザートを出しに行ったとき、3歳の女の子が私の周りをうろちょろして可愛かったので遊んでいたら
「どこで英語を学んだの?」とお客様から質問してくれた。
今までの件で残念そうにしていたけど、特に怒っているわけではなかった。
話しかけてくれたことが嬉しくて、そこで一気に打ち解けた。
アメリカに住んでいて、次は母国の台湾にいる叔父に娘を見せに行くこととか、
夫婦の出会いは高校生の時に同じクラスだったこととか、旦那様は昔ANAcargoで働いていたこととか。
後、旦那様がすごく若く見えるのに予想の年齢の10歳以上だったので
「肌がすごくキレイだからですね」と言ったら(褒めたつもり)
「いや、アメリカではベビーフェイスと言われるんだよ」と少し嫌そうな顔をしていた。
そのあと、「日本では若いことが良いとされるけど~・・・」などの文化の違いについてすごいスピードで話されたけど、6割くらいしか理解できなかったw
なので終わりは笑顔だったのと、娘のアグネスちゃんが懐いてくれたので和やかな雰囲気のままその日は終わった。
そして2日目も私が担当することになり、また色々と話ができて無事最後まで見送ることができた。
(アグネスちゃんとの2ショット♪)
見送りの際も一緒に写真を撮ろうと声をかけてくれたので嬉しかった。
「アメリカ来るときはメッセージを送ってね」と。社交辞令でも嬉しいね。
写真をFacebookから送ってくれたのでお返しに冒頭の似顔絵を送った。
一期一会の出会いを大切に、
そしてピンチはチャンスということを実感した接客だった☺